トスカーナ旅行ならサン・ジミニャーノへ
イタリアのトスカーナ地方へ行く予定の方は、ぜひサン・ジミニャーノへ寄ってみてください。
日本ではそれほど有名ではないかもしれませんが、サン・ジミニャーノは中世の塔が立ち並ぶ「美しい塔の町」として知られ、1990年に世界遺産に登録された人気の観光地です。
そんなサン・ジミニャーノの**チステルナ広場(Piazza della Cisterna)**には、ジェラート好きならぜひ立ち寄りたいジェラテリアがあります。
世界一になったジェラテリア「Gelateria Dondoli」

それが、**Gelateria Dondoli(ジェラテリア・ドンドリ)**です。
ジェラートの世界選手権で世界一になったことで有名になったジェラテリアで、観光客にも大人気。
店内は混み合っていて行列ができていましたが、回転が速く、フレーバーを選んでいるうちにあっという間に自分の番がやってきました。
私はこれまでイタリアでたくさんのジェラテリアに足を運んできましたが、Gelateria Dondoliには、今までのジェラテリアではあまり見たことのないような、個性的なオリジナルフレーバーが並んでいました。

思い切って選んだ個性的なフレーバー

せっかくなので、普段ならなかなか選ばないようなフレーバーに挑戦。
私が選んだのは、
バジルチーズケーキ×ストロベリー×トマト「Italian Garden」
そして、
ブラックベリー×ラベンダー「Venere Nera」
です。
ラベンダーに目がない私は、もちろん「Venere Nera」に期待大。
ところが、実際に食べてみると、ベリーの味がかなり強く、思っていたほどラベンダーの風味は感じませんでした。
一方、あまり期待していなかった「Italian Garden」は、予想外においしい!
トマトの野菜感が強すぎることもなく、バジルの爽やかさもあって、とてもフレッシュでさっぱりとした味わいでした。
「こんな組み合わせがジェラートになるんだ!」
という驚きも含めて、印象に残っているジェラートです。
私が一番好きなジェラテリアは、実は観光地ではありません
世界一になったジェラテリアを紹介しておいてなんですが……。
これまでイタリアのいろいろなジェラテリアでジェラートを食べてきた私が、一番好きなジェラテリアは、実は主人の実家の近くにあるお店です。
観光地にある有名店ではありません。
それでも、いつ行っても地元のイタリア人のお客さんでにぎわっています。

夏は夜11時まで営業!
特に驚いたのが営業時間。
夏はジェラートの稼ぎ時ということもあってか、なんと夜11時まで営業しています。
そして、冬になると営業していません。
日本の感覚からすると、「ジェラート屋さんがそんな遅くまで?」と少し驚きますよね。
でも、イタリアではこれが意外と自然な光景なのです。
夕食後はジェラートを食べながらおしゃべり

イタリアでは、夕食後に家族や友人と出かけたり、お互いの家で過ごすことがあります。
そして、その途中でジェラテリアに立ち寄り、ジェラートを食べながらおしゃべり。
ジェラートそのものを楽しむだけでなく、家族や友人と一緒に過ごす時間そのものを楽しんでいるように感じます。
こういう光景を見ると、イタリア人にとってジェラートは単なる「デザート」ではなく、日常の中にある大切な楽しみのひとつなのだなと思います。
「Basso indice glicemico」のジェラートも

私自身、糖質を意識したお菓子作りをしていることもあり、イタリアのジェラテリアで気になったのが、**「basso indice glicemico」**という表示です。
これはイタリア語で「低GI」という意味。
GI(グリセミック・インデックス)は、食品を食べた後の血糖値の上がりやすさの目安です。
主人の地元のジェラテリアには、この**basso indice glicemico(低GI)**をうたったフレーバーもあり、血糖値が気になる私にとってもうれしい選択肢でした。
ただし、ジェラートだからすべて低GIというわけではなく、フレーバーや原材料によって異なります。
ジェラテリアなのにヨーグルトも?
そして、イタリアのジェラテリアを見ていてもうひとつ気になったのが、フローズンヨーグルトです。
昔はそれほど多くなかったように記憶しているのですが、最近は健康志向の高まりもあってか、ジェラテリアとヨーグルテリアを兼ねたお店をよく見かけます。
ジェラートだけでなく、フローズンヨーグルトという選択肢があるのも面白いところです。
ジェラートのフレーバー選びにもイタリア人のこだわりが?
ジェラートを選ぶときは、たくさんのフレーバーがあるので迷ってしまいますよね。
フレーバー選びに迷ったら味見がおすすめ
ジェラート選びに迷ったら、ぜひお店の人に味見をお願いしてみてください。
イタリアのジェラテリアでは、お願いすると小さなスプーンでジェラートをすくって味見させてくれるお店が多く、嫌な顔をされることもありません。
むしろ、どれにしようか悩んでいると、お店の人のほうからテイスティングをすすめてくれるジェラテリアさえあります。
気になるフレーバーがいくつかあるなら、遠慮せずに味見をお願いしてみましょう。
「チョコレートとレモン」は合わない?
主人と結婚して間もないころ、イタリアのジェラテリアでフレーバーを選んでいたときのことです。
私は確か、チョコレートとレモンを選びました。
すると、周りにいた主人や家族から、
「それは合わないからダメ!」と、まさかの大反対(笑)。
私は単純に自分が食べたい味を言っただけなのですが、みんなから「その組み合わせは合わない」と言われてしまいました。
どうやらイタリア人の感覚では、甘いチョコレートと果物系のシャーベットを組み合わせるのはナンセンスらしいのです。
結局、私はそのアドバイスに従い、食べたかったフレーバーではない味を選びました。
良かれと思って言ってくれたのでしょうが、私はこの出来事を通して、
「イタリア人って、本当に食にこだわるんだな」と思ったのでした。
緑茶に砂糖?食文化の違いに気づいた出来事
「緑茶に砂糖は入れないよ!」
そして、そんな出来事を思い出す、もうひとつのエピソードがあります。
ある日、私が日本からイタリアへ持って行った緑茶を、みんなで飲むことになりました。
すると、家族の誰かが砂糖を入れようとしたのです。
そこで私は思わず、
「緑茶に砂糖は入れないよ!」と言いました。
その後、私はハッとチョコレートとレモンのことを思い出しました。
「私も日本のやり方を押し付けていない?」
当時のイタリアで「グリーンティー」といえば、ボトルに入ったアイスグリーンティーが主流で、それは砂糖入りの甘みのあるものしかありませんでした。
最近では抹茶や寿司等日本ブームの影響もあり、砂糖を入れず、日本のように緑茶をそのまま飲むという習慣も少しずつ広まりつつあるのかもしれません。アジア食材店や大きなスーパーの一角には、日本から輸入されたボトル入りの緑茶が置いてあるのも見かけます。
しかし、緑茶の茶葉はあまり見かけません。カモミールやダージリン、ルイボスなどの方が主流です。イタリアでは「緑茶」といっても、すぐに飲めるボトル入りやフレーバー付きの商品を見かけることのほうが多い印象です。
でも私(日本人)にとっては、
「緑茶に砂糖なんてナンセンス!」なのです。
国が違えば、好みも食べ方も違います。
自分にとって当たり前のことが、相手にとっては当たり前ではない。
ジェラートのフレーバー選びと緑茶の砂糖。
一見まったく違う話のようですが、どちらも「食文化の違い」を知るきっかけになりました。
ジェラートを通して少しずつ知ったイタリア人
こうした小さな出来事を重ねながら、私は少しずつイタリア人の食文化や考え方を知るようになっていきました。
イタリア旅行でジェラートを食べるときも、ぜひいろいろなフレーバーを試してみてください。
世界一と呼ばれるジェラテリアで食べるジェラートも、地元の人たちに愛されているジェラテリアで食べるジェラートも、それぞれ違った魅力があります。
そして、もしイタリア人と一緒にジェラートを選ぶことがあったら……
「その組み合わせ、本当に合う?」
と、思わぬツッコミが入るかもしれません(笑)。
そんなときは、ぜひイタリア人のお節介にも付き合ってあげてください。
「私はこれが食べたいの!」と自分の好みを貫くのももちろんいいですが、せっかくなら「こっちのほうが絶対おいしいよ!」という彼らのおすすめに乗ってみるのも、イタリア旅行の楽しみのひとつ。
もしかしたら、自分では選ばなかったお気に入りの味に出会えるかもしれません。
イタリア人の食へのこだわりと、ちょっとお節介なところ。
そんな会話も含めて楽しむのが、イタリアのジェラートなのかもしれません。








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